狐になった奥様

狐になった奥様 (岩波文庫)

狐になった奥様 (岩波文庫)

ある日突然狐になっちゃった奥さんを、ひたすら愛し続ける旦那の話
当初、狐になってしまても気品や上品さを兼ね備えていた婦人が、どんどん内面から「けもの」になってゆく様はホラーに近いものを感じる しかし一番そのことが恐ろしかったのは登場する旦那さんであり、彼の妻に対する深い想い無くしてこのお話は存在しなかった 後半、一度は夫の元から離れた妻が、もう一度旦那さんと一緒になる場面がある その描写は今思えば、恐ろしく、切ない かつて夫婦だった二人がどうなってしまうのかは読んで確認して下さい
イギリスの作家さんの作品ということで、読みにくいことを予想して借りましたが、翻訳が分かりやすかったのか、すんなり読めました、これ読むと、カフカの「変身」も読んでみたくなります。 おすすめしないけど読んで後悔は無し